DUKE advance
Designer Interview
「DUKE310シリーズ」の系譜を受け継いだ
「DUKE advance(デューク アドバンス)」が遂にデビュー。
使いやすさを追求するために、インターフェースをゼロからデザイン。
インターフェースデザインを担当したデザイナー(寺岡精工 クリエイティブデザイン 吉川)にこだわりをインタビューしました
クリエイティブデザインとはどんな部署なのでしょうか?
寺岡精工グループのプロダクトデザインを担っています。日本国内だけでなく、海外ブランド「DIGI」のプロダクトデザインも担当しており、デザインの力で製品の価値を高め、唯一無二の「TERAOKA/DIGIPRODUCT」創造を目指して日々業務に勤しんでいます。
クリエイティブデザインは3つのチームに分かれています。製品の「姿・形・色」をデザインし機能性と審美性を併せ持つ、新しいスタイルを生み出すインダストリアルデザイン、製品の特徴や使い方を正しく伝えるためのロゴ、アイコン、サインイラストのデザインを行うグラフィックデザイン、ユーザーの体験を設計し、製品の使いやすさを高める「操作画面・表示画面」のデザインを担当するUI/UX ※1デザイン、この3チームです。
寺岡グループでは国内に先立ち海外製品のUI/UXデザイン強化に着手していましたが、徐々に国内案件でもUI/UXに力を入れ始める体制になり、今ではどの製品でもUI/UXを重要視するようになってきました。
私はUI/UXデザインチームに所属し、UI/UXデザイナーとしてDUKE advanceの画面設計に携わりました。
※1 UI/UX…ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス。画面デザインやユーザー体験デザインを意味します。
これまで吉川さんが携わったお仕事を教えてください
飲食店に置いてあるような券売機のUIデザインと、食品工場で使う製品のUIデザインが多いです。元々、理数系の学部にいたので、データを集めてまとめたり、画面の構造やユーザーの導線を考えたりすることが好きで、どちらかというとそういう役割が多いです。
DUKE advance のUI のお仕事の話が来た時の想い
あまり一般的なPOS にとらわれず、クリーニング店の現場に親和性の高いPOS にしたいと考えていました。
DUKE advanceのUIデザインに着手にするにあたりDUKE310を研究させてもらいましたが、そのときの感想を一言にすると「これはPOSじゃない」でした。(笑)初めて見た時は非常に多機能なので圧倒されてしまったんです。エンジニアの方の少しでもお客様のお役に立ちたい想いが詰まっているのを画面デザインから感じることができました。画面に出ている情報量の多さから、一見雑然としているけれど、慣れると使いやすいのだろうな、という印象でした。
実際にエンジニアの方に使い方を聞いてみると、とにかく機能が多くて驚きました。こんなに多くの機能を一つの画面に収めるにはどうしたらいいのか…、どんな導線にしようか…、そんなことを考えながらプロジェクトがスタートしました。
レジのインターフェースデザインで特に意識している点や欠かせないことがあれば教えてください
レジだけではありませんが、ユーザーを迷わせないことを意識しています。
弊社内で数年前にUI デザインへの取り組みが本格化したときに、よく話題に出されるのはタップ数でした。弊社製品は、専門的な作業のツールとして使われるケースが多く、タップ数を少なくすることは作業速度を上げるための工夫として重要視されてきました。しかし、操作に迷いが生まれると結局作業は遅くなってしまいます。券売機のお仕事をした時に、様々な券売機のユーザーをひたすら観察し「迷わせない」ことの重要性を強く認識しました。「迷わせない」は自分の中で大切にしています。
DUKE advance のUI のこだわりのポイントを教えてください
初見でも導線をざっくり理解できるようにしたいと思いながら作りました。直感的な操作性ですね。私はあまり機械に対して勘が鋭い方ではなくて、その上あがり症です。学生時代、アルバイトでレジを扱い始めた数ヶ月、使い方がわからなくて、でも接客をしなくてはいけなくて、いろいろな理由から頭が真っ白になる瞬間が何度もありました。きっと私以外にもそんな人が沢山いると思っていて、そんなおそろしい思いをしていただきたくないと思い、とにかく基本の導線部分を分かりやすくすることを目標にしました。
とはいえ、すでにDUKE310を使いこなしているスタッフの方も多くいらっしゃると思いますので、これまでの印象や使い勝手を崩しすぎず新しい見た目にする、そんなところにも気を配りました。
色合いを柔らかくしたのも、忙しく働くユーザー様に寄り添いたく思ったからです。メインメニューではない、通知アイコンやサブメニューなどにもこだわっています。ぜひ実機を見てご体験いただきたいです。
一番時間をかけたのはどの部分でしょうか?
DUKE advanceのUIデザインのお話をいただいてから完成状態にするまでにかなり時間をかけました。私がこれまで担当した案件の中で、一番と言っても過言ではないくらい時間をかけてデザインさせてもらったと思います。
具体的には、たくさんの機能をどこに配置するかに時間をかけました。顧客に関わる機能、共通の機能、商品のオプション、クーポン…何をどこに置こうか非常に迷いました。どうやったら使いやすいか、直感的に操作できるか悩みました。そんなときはその都度、クリーニング店のオペレーションに詳しいデジジャパンの皆さんに何度も話を聞きました。その度に丁寧に答えてもらったからこそ形になりました。
また、デザインは必ず複数案作成し、どれが一番クリーニング店の皆様にわかりやすいか、迷わず操作いただけるか吟味してもらいました。複数案から選ばれたデザインであっても開発チームの皆さんにご意見やアドバイスをもらって更にブラッシュアップを重ねていましたね。
デザインが確定したらそのデザインをレジの実機に反映するためのプログラムをしてもらうのですが、ここでは私の要望を開発チームにたくさん聞いてもらいました。実機に反映した画面がデザインしたものと違っていると感じたら「ここ、1mm調整してください」とか「ここに1ピクセルの線を入れてください」なんて、本当に細かい調整までしてもらいました。そんなことがあってDUKE advanceは完成しました。
このやり取りを通じて、開発チームはもちろん、クリーニング業向けビジネスに関わる皆さんの熱量を感じることができました。
DUKE310 や寺岡精工の他案件、他社レジとの違い
まず、”DUKE”というレジは、寺岡/DIGIブランド、すべて製品を通じて考えても、出来る事の多さは随一なのではないでしょうか。クリーニング業界独特のサービス提供スタイルのせいかもしれないですね。スーパーのレジは、お客様がお持ちになる物をお預かりして、返却する、なんてありませんから。
さらに特殊加工などのオプションをつける、アプリともロッカーとも連携するなど、プロジェクトを進める上で、えー!そんなこともできるの!と何度も驚かされました。
また、お客様の使いやすさについて、もれなく全員が考えていたことが印象的でした。開発会議の様子も印象的でした。開発チームメンバー全員が使いやすさを一番に考える雰囲気だったからです。プロジェクトメンバーの皆さんは私よりもクリーニングに詳しい、ものづくりにも詳しい人ばかりでしたが、急に加わった私の話もよく聞いてくれて、会議の後は毎回感動していました。
スワイプスクロールなどのDUKE310 にはない操作性のパーツデザインで気をつけた点
組み込みの製品はスマホライクな動きを多用すると、動作が遅くなることがあります。とはいえ、ユーザーはスマホを使い慣れていることが前提です。なので、期待した動きをしなかったということは「迷わせる原因」になるため避けたく、スクロールできる箇所と、ボタンとして動く箇所の区別を明確につけることに気をつけました。
ご利用ユーザーへのメッセージ
ご利用いただきありがとうございます。
DUKE advance はDUKE310 までの機能面の蓄積と、顧客体験を少しでもよくしたいアイデアが詰まった製品です。もし日々のお仕事の中で、少しでも愛着を持って使っていただけたら幸せです。
お使いいただくうちに色々な思いやご意見が出てくると思います。定期的にバージョンアップが行われると聞いていますので、より良いものを作るために、その声を聞かせてください!
株式会社寺岡精工 クリエイティブデザイン 吉川
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直感操作で誰でも使える
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クリーニング店専用レジ「DUKE310シリーズ」の系譜を受け継ぎ
さらに進化した「DUKE advance(デューク アドバンス)」
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